善峯寺宝館展示品と企画展

令和6年企画展ならび、寺宝館の主な展示品の紹介です。


開館日と時間は「善峯寺の行事」をご覧ください。

令和6年 企画展

令和6年辰年企画展
-片岡鶴太郎作《游鯉龍門圖》特別公開- 

片岡鶴太郎作の襖絵

今年の干支にちなみ、片岡鶴太郎作の襖絵《游鯉龍門圖(ゆうりりゅうもんず)》の全面を公開します。この作品は、中国の故事「登龍門」から着想を得て当寺の池に泳ぐ鯉を描いたものです。
片岡鶴太郎氏は、平成17年(2005)の春から秋にかけて当寺に何度も訪れ、本坊の襖絵としてこの作品を描かれました。 現在は、本坊の改修によりこの襖を入れることはできないため、辰年を機会に文殊寺宝館で展示することとしました。

企画展の主な展示品

襖絵游鯉龍門圖(作画25面全て)

善峯寺本坊100畳の座敷に、襖25面、長さにして26mにも及ぶ大作。善峯寺本坊庭園の池に泳ぐ錦鯉を題材に、池から飛び出した鯉の群が、座敷を回遊してまた池へと帰り、滝を登って龍になるという壮大な構想で描かれたものです。

額 游鯉龍門圖色繪合せ

襖絵「游鯉龍門圖」を制作する際に、片岡鶴太郎氏が色絵合わせの記録として残した紙に、記念として字を加えられたものです。

屏風 般若心経

片岡鶴太郎氏が善峯寺で作画するにあたり、画業精進のために奉納された般若心経を屏風仕立てとしたものです。

掛軸 游鯉龍門圖

襖絵「游鯉龍門圖」の題字。善峯寺の天然記念物「遊龍松」と、龍門という急流を登りきった鯉は龍になるという中国の伝説から、片岡鶴太郎氏が命名されました。

掛軸 漢詩

原題は「尋胡隠君(じんこいんくん)」。五言絶句。漢詩は中国、明代の詩人、高啓の作。
独特の筆致で綴られ、善峯寺を訪れるときの片岡鶴太郎氏の想いが表れています。

令和6年
主な展示品(桂昌院ゆかりの品以外)

梨地金蒔絵花菱繋文に丸紋提重

提重(さげじゅう)とは、持ち運び可能なように、重箱・徳利・皿などをひとつの枠組みに収めたもの。本作は八角形を二つ並べた形で蒔絵も華やかな提重となっています。

古清水菊文水筒

江戸時代中頃から社寺への参詣、能・歌舞伎などの見物が流行し、水筒など持ち運びをするための飲食器が多くつくられるようになりました。本作は青と緑の釉薬で菊と流水文が描かれます。菊花を大きく配した華やかで清々しい作品です。

など

令和6年
主な桂昌院ゆかりの品

徳川綱吉朱印状ならびに梨地金蒔絵葵紋朱印箱

当寺には元禄10年(1697)に徳川綱吉により、寺領二百石の加増を伝える朱印状が発給されて以来、十四代将軍徳川家茂まで代々、寺領安堵の朱印状が発給されています。また、全面を梨地とし、金蒔絵で大きく葵紋を施した朱印箱も残されています。

金剛鈴ならびに金剛杵など密教法具一式

金銅製の宝塔・独鈷・三鈷・五鈷・宝珠の鈴と杵・羯磨など。宝塔鈴は高欄、宝鎖、風鐸を具備するなど、細部に及ぶ精巧な細工は、鈴身を飾る寺紋と相まって、桂昌院寄進の確かさを裏づけています。

四面器

大壇上に置く密教法具です。観音堂の大壇や護摩堂の護摩壇で用いられました。

三具足

華瓶(けびょう)、香炉、燭台をあわせて三具足といいます。もともとは江戸城の桂昌院の住まいであった、三之丸の持仏堂に荘厳されていたものが、桂昌院の死後、当寺阿弥陀堂の桂昌院の位牌の前に供えるよう寄進されました。それぞれに葵紋があしらわれています。

など

※展示品は諸般の事情により変更することがあります。

寺宝館外観

寺宝館外観

寺宝館館内

寺宝館館内

善峯だより

交通・アクセス

拝観のご案内